テルモ株式会社・ライフネット生命保険株式会社・株式会社明電舎の社外取締役(監査等委員)の林敬子氏を評価します。九州大学法学部卒業後、東京国税局入局・監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)パートナー・日本公認会計士協会常務理事を歴任した、監査・会計・ダイバーシティ推進の専門家です。現在は早稲田大学大学院会計研究科教授も務めています。下記は各業務執行ポジションごとの評価結果と総合評価結果です。
東京国税局 勤務(1986年〜1990年)
確認済み成果
- 九州大学法学部卒業後、東京国税局に入局。税務調査・法人課税・税務行政の実務を習得し、会計・税務のプロフェッショナルとしての基盤を形成した。
- 国税局での行政経験は、監査法人でのクライアント企業監査や日本公認会計士協会での制度整備において直接的に活かされた。
検証済み不祥事
該当なし。
ポジション評価: 3(国税行政での実務が公認会計士としてのキャリアの礎となった期間)
有限責任監査法人トーマツ パートナー(2006年〜2020年)
確認済み成果
- 1990年の監査法人トーマツ入所後、公認会計士として上場企業・大手企業の法定監査・内部統制監査・上場支援業務を約30年にわたり担当。2006年にパートナーに昇格した。
- 2011年にダイバーシティ推進室長に就任し、大手監査法人における女性公認会計士・多様な人材の登用・育成体制の整備をリード。2013年にはデロイトトーマツグループ全体のダイバーシティ推進責任者を担い、グループ横断の人材多様化を推進した。
- 2018年にトーマツチャレンジド株式会社(障害者雇用を推進する特例子会社)の代表取締役に就任し、インクルーシブな職場環境の構築を主導した。
検証済み不祥事
林氏個人の不祥事は確認されていない。なお、所属した監査法人トーマツ(デロイトトーマツ)の組織としては2019年に米国SECから独立性ルール違反を理由に罰金命令を受けた事例があるが、林氏個人の関与は確認されていない。
ポジション評価: 4(大手監査法人パートナーとしての30年の監査実務と、ダイバーシティ推進・障害者雇用の先駆的な組織変革実績が際立つ)
日本公認会計士協会 常務理事(2016年〜2022年)
確認済み成果
- 2013年に日本公認会計士協会理事、2016年に常務理事に就任し、公認会計士業界全体のガバナンス・規律・教育・国際基準対応を統括した。
- 監査・規律審査会の審査会長を務め、会員公認会計士の職業倫理・懲戒処分・品質管理の最終判断に関与。監査業界全体のプロフェッション規律の強化に貢献した。
- 防衛装備庁防衛調達審議会委員・社会保障審議会部会委員・労働政策審議会部会委員など、政府の重要委員会にも参画し、公認会計士の専門知識を行政・政策に反映させた。
検証済み不祥事
該当なし。
ポジション評価: 5(約4万人の会員を有する日本公認会計士協会の常務理事として、業界全体の職業倫理・規律・品質管理の番人を担った重責ポスト)
テルモ / ライフネット生命 / 明電舎 社外取締役(監査等委員)(現任)
確認済み成果
- 医療機器大手テルモ・ライフネット生命・明電舎(電気設備・インフラ)と業種を超えた3社で社外取締役(監査等委員)を兼任。公認会計士としての監査・会計の専門知識を各社の財務監督・内部統制強化に提供している。
- 早稲田大学大学院会計研究科教授として、監査論・プロフェッション倫理・会計・監査実務を研究・教育し、次世代の公認会計士・経営者育成に貢献。日本ビルファンド投資法人の監督役員としてREIT市場のガバナンスにも関与。
検証済み不祥事
該当なし。
ポジション評価: 4(医療機器・生命保険・電気インフラ・REIT市場と業種を超えた監査等委員としての貢献。学術研究と実務監査の両軸を維持する稀有なスタンス)
総合評価
総合スコア: 4.3/5.0
評価根拠
- 戦略実行力(4.2): 国税局→大手監査法人パートナー→日本公認会計士協会常務理事という監査・会計プロフェッションの王道を歩み、ダイバーシティ推進・障害者雇用・職業倫理強化という制度変革にも主導的に関与した。
- コンプライアンス遵守度(4.8): 全キャリアを通じ個人の不祥事・行政処分の記録は皆無。公認会計士業界の職業倫理を監督する最高機関の常務理事を務めた実績は、コンプライアンス意識の最高水準を制度的に担保している。
- 組織影響力(3.9): 日本公認会計士協会常務理事として4万人の会員への影響力、政府委員としての政策影響力、複数大手企業の監査等委員としての産業界への影響力が重なる。
分析手法補足
- テルモ株式会社 コーポレートガバナンス報告書(2025年)
- 早稲田大学大学院会計研究科 教員プロフィール
- 日本公認会計士協会 役員一覧(公式)
- Wikipedia「林敬子(公認会計士)」
- 各種報道(日経新聞・会計・監査ジャーナル)
林敬子氏は、東京国税局での税務行政を経て監査法人トーマツに転じ、30年にわたるパートナーとしての監査実務で日本の会計・監査業界の第一線を走ってきました。監査法人のダイバーシティ推進室長・デロイトトーマツグループダイバーシティ推進責任者・トーマツチャレンジドの代表取締役として、組織の多様化・インクルージョンにも先駆的に取り組みました。日本公認会計士協会常務理事(2016〜2022年)として約4万人の会員の職業倫理と業界品質管理の番人を担い、現在はテルモ・ライフネット生命・明電舎の社外取締役(監査等委員)および早稲田大学教授として、監査と教育の両輪で社会に貢献しています。